《続》跡目の花嫁さん~家元若旦那の危ない蜜月~
相馬部長も小畑さんのコト、綺麗だって認めていた。



「でも、君も綺麗だ。少し、自分に自信がないようだが…もっと自信を持った方がいい」


「え、あ…」
初対面なのに、相馬部長は私の本質を理解していた。
私は自分に自信の持てない女。
幼い頃から、4歳の年上の出来た姉と何かにつけて比べられたから。


学歴も容姿も華道のセンスもすべて、姉とは引けを取っていた。


「退職出来ないなら、受付の仕事を頑張るしかないなぁ」


「あ、はい…」


「俺もフロアに戻らないと…君も受付に戻りたまえ」


「はい」
私は雇われた立場、文句は言えない。
相馬部長に促され、エントランスの受付席に戻った。


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