君が教えてくれたこと
ガラガラ…!
腹を括って、一気にドアを開けると…
「あ、羽柴くん!」
と、元気な声が最初に聞こえた。
新谷は窓際に椅子を持ってきて、窓を開けて外を眺めていたようだった。
俺が、開けた瞬間にパッ、と振り返ったかと思ったら、すぐにいつもの無邪気な笑顔を見せた。
「…」
教室には俺と新谷の2人だけ。
というか、この階にいるのは俺達だけ…。
何を話せばいいのか分からなくて、その場で黙って立ちすくんでいると…