だってボクらは、生きている。~ギャング・エイジ~(脚本)
10. マアヤの家
  昼間、扇風機の前にマアサとマアヤ。






マアサN「次の日、お昼ご飯を食べた私とマアヤは二階で扇風機を回しながら本を読んでいた。





私は相変わらず『走れメロス』を、マアヤは今人気の甘ったるい恋愛マンガを読んでいる」





マアサ「マアヤ、それおもしろいの?」





マアヤ「うん! めっちゃときめくんだよぉ。私も早くこんな恋愛がしたいなぁ。マアサもそう思わない?」





マアサ「私はどうかなぁ? 今はわかんない」





マアヤ「ふーん。マアサは何読んでんの?」





マアサ「走れメロス。課題図書のやつ」





マアヤ「あ、それ、うちらも一緒だよ。どう? 面白い?」





マアサ「ん? ………つまんない」






  マアサ、布団の上に本を投げる。






マアヤ「そうなんだ。他の宿題、先にやろうかな。あ―――」






  遠くのオサム達の声。





  網戸を開けるマアヤ。






マアヤ「またあいつら。ちょっと! 何してんの!?」





オサム「うるせぇ! メスダチョウ!」






マアサ「ぷっ。―――メスダチョウなの?」





マアヤ「………バカチビオサム! ちゃんと宿題やんなさいよ!」





オサム「夏休みはまだ始まったばっかですー!」





マアサ「ガキ………」


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