だってボクらは、生きている。~ギャング・エイジ~(脚本)
15. オサムの家
オサムN「次の日、マアサはまた何事もなかったかのように元気だった。





というかむしろ大人びていて、生意気に見えた」





マアサ「えー! マアサ水着ないし」





オサムN「川へ泳ぎに行こうと言い出した僕に彼女はそう言い返した」





マアヤ「私の水着ってわけにもいかないよね」





マアサ「うん。………いい。見てるだけにする」





オサムN「その日、彼女はマアヤに借りた麦わら帽子と真っ白なワンピース
を着ていた」





オサム「ならそうしなよ。おいコウタ行くぞ!」





コウタ「僕、今日は行かない」





マアサ「コウタ君。行こうよ」





コウタ「ううん。………行かない」






  家の奥に引っ込むコウタ。






オサム「まあいいや。行こうぜ」





オサムN「まだ午前中なのにやけに太陽が暑い日だった。





夕方には台風が来る。




母が朝の天気を見ながらぼやいていた。




そのおかげでハトばぁの家の取り壊しが伸びたんだ、とマサノリは教えてくれた。




結局、僕達はハトばぁの孫を探すことはできなかった」

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