わたしは彼を殺した、そして彼に殺される
信じれないのは、わたしのほう。

彼が亡くなった?

ナイフを持ったあの姿が最後?

担任が出ていったあとを、わたしは追いかける。

「交通事故…ですか?」

「ああ、赤信号なのに、そのまま自転車で、突っ込んだみたいだ。ぼーっとしてたのか、あいつらしくない」

それってほんとに交通事故?

飛び込み自殺じゃないの?

だったら、みんなわたしのせい。

…わたしが彼を殺したんだ。
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