甘い姫のスパイス達



「莉亜…?久しぶり」


潰れて寝ちゃう人を介護
したり大変な私


声を掛けてきたのは
昔の彼氏。雅也(まさや)



「あ…久しぶり」


気まずくてそんな冷たい態度を
してしまう私…中学生かっ!笑


「可愛くなったな、
まぁ…昔も可愛かったけど」



出た出た!雅也の得意な
お世辞が。

雅也はすっごくモテてたから
私なんかが付き合えたのは



うん、奇跡ってやつかな。


「でさ、この後予定ある?」


私の肩に手を回して
引き寄せながら耳元で囁く


「なにー?そこ復縁ー?」


そんな周りのおちょくりに
沙夜は怒りを隠せずにいる



だって雅也は私の初めての
彼氏にして…初めてを奪った人



ベタ惚れだったのは私だけで
雅也には遊びだった私、


それからは誰とも付き合えずに
二十歳になっちゃったよ…涙



一種のコンプレックスになったし



「用事あるから…」

静かにぽつりと私は呟いた




< 11 / 213 >

この作品をシェア

pagetop