お姫様に花束を
Forever Love
カノンside


「ねぇ、リオン。
どこに行くの?」

「いいから、いいから」


……さっきからそればっかり。


結局、私はあの後念のため二日ほど入院した。

お父様とお母様は公務を放り出してこっちに来たものだから、一日泊まってすぐに帰っていった。

私も今日退院してリオンと一緒に帰ろうと思っていたんだけど……


「リオンってば」

「来れば分かるって」


病院を出ると、連れて行きたい場所があると言われて私はリオンに連れられて目的地も分からないまま歩いていた。

行き先を聞いても答えてくれない。


「じゃあ、ヒントだけでも教えてよ」

「ヒント?
あー……そうだな……」


リオンは少し考えてから、私の方を見てにっこり笑った。


「カノンが好きな場所」

「私が……?」


私はますます首を傾げるのであった。

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