青空バスケ―2nd―

「大和さん!」


廊下の向こう側から大和を呼ぶ声がした。


「あ……海里君だ」

「え?あれが?」


蓮ちゃんが興味津々そうに海里君の方を見る。

海里君は笑顔で大和に走り寄った。


「姉ちゃん観に来てるらしいじゃん。
よかったな」

「……だから、余計負けられないっすよ。
大和さんに勝って、決勝リーグにコマを進めます」

「勝手に言ってろ。
俺もお前に負ける気はさらさらないから」


やっぱ……何か似てるなぁ、二人とも。

二人とも、どこか嬉しそうな顔をしながらお互いを見ていた。


戦えて嬉しいんだね。きっと。


……頑張れ。


そんな二人に、心の中で小さく声援を送った。

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