青空バスケ―2nd―

「えいっ………」


栞奈はボールをゴールに向けて投げた。

……だけど、ボールは全然見当違いの方へと飛んでいく。


「あれ……変なとこ飛んでっちゃった……」


うーん……と唸りながら落ちたボールを拾いに行く。

ボールを拾うと、またゴールに向かって投げた。

けど、ボールはリングに掠りもしない。


「……ダメだな」


ボールを投げる栞奈の体を見ながら呟く。


「え?」

「第一、肩に力が入りすぎ。
もっと力抜いて」

「こう?」

「そう。
それで、手首にスナップを利かせて……」


エアでシュートをする動作をしてみせる。


栞奈はそれを見て、見よう見まねでボールを投げた。


ボールは跳ね返ってきたけど……まぁ、さっきより型はいいか。

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