先輩とあたし。

その途中、亮太くんを見つけた。

昨日のことを思い出すと、視界がぼやけてくる。

だけどそれを我慢してあたしは亮太くんから視線をはずした。

教室について、荷物を机やロッカーに入れて担任が入ってきたから席に着いた。

担任は少し世間話をしてから、始業式だから並んで体育館に行くようにと言って教室を出て行ってしまった。

体育館シューズに履きかえて、廊下に並ぶ。

あたしの後ろは眞希だから話しながら体育館にむかった。

体育館に着いたらもうほとんどのクラスがいて、あたしはつい亮太くんを探してしまった。

亮太くんはだるそうに座りながら静かに前を向いていた。

亮太くんらしいな……。

ほんと、チャラいのか真面目なのかわかんないや。

あたしはだれにも気づかれずにふっと笑った。

そのあとは始業式、書初め大会、部活…と続いて1日を終えた。

< 153 / 310 >

この作品をシェア

pagetop