ダイヤモンドの誘惑
恐る恐る振り返ると、

蓮に負けず劣らずの

メガネをかけたイケメンが一人。

・・・

「すみません・・

押す階を間違えたようで・・」

咄嗟の言い訳に、

男はクスリと笑った。

・・・

「ウソが下手ですね?

最上階は、部屋番号と鍵で開け、

このエレベーターのボタンを押さないと、

上がってこれないんですよ?」

・・・

…ウソ。

そうなんだ、知らなかった。

・・・

他に言い訳を探そうと、

黙り込んだ私の後ろで、

エレベーターが静かに開いた。

・・・

私と話していた男が、

エレベーターの中に手を上げ

微笑んだ。
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