冷たい雨に咲く紅い花【後篇ーside実織ー】

紘夜…


紘夜、

何なんだよ
お前の、その姿は




そう問いただしたくても、
声が、出ない。



「準、バイク借りるぞ」

いつの間にかオレのバイクには、
紘夜が乗っていた。



いつの間に…

いつ自分がバイクを降りたのかさえ、
覚えてない。



覚えているのは、
紅い髪の男と黒い紘夜の姿。

そして、
その二人の


獲物を狩る


鋭い眼



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