冷たい雨に咲く紅い花【後篇ーside実織ー】
「ひ…ッ」
私は小さく叫ぶ事しか出来ずに、
その場に崩れるように膝をついた。
紅い髪の動かない人。
紅い色に染まった地面。
よく見ると、
少し離れたところには、
壊れた車とバイクが横転していた。
その近くには、
幾つもの血だまり。
むせ返る血の匂いの中、
血だらけで倒れる緋刃という男のすぐ横で、
「…あ、あぁ…っ」
情けない声がもれ、
ぐらりと世界が歪む目眩と、
喉の奥が痛いほどの吐き気が、
私を襲った。