最後のletter                  ~天国からの手紙~

新たな一歩



  「咲来 みんな一歩前に進みだしたね。」

  「うん。」

  「私一歩も進めてないや笑」

  「えっ?」

  「私の病気さ病名わかんないの。

  だから治療法も分からないんだって

  それでねまだ、お母さん達に言えてないの。」


  「何を?」

  「病気の事は知ってるけど病名の事も

   余命も」

  「捺希 いつも強がってるよね

   たまにはさ 私に甘えてよ笑

  捺希と壁があるみたいでいやだ」


  「咲来 ありがとう」


  私は一歩も前に進めてないのに

  人には前に進めって言うのは

  やっぱりあれだな

  私も頑張って前に進も。


  それから 咲来と別れた


  家に入るとお母さんの靴があった。
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