青空バスケ―番外編―
その後は特に何事も起きずに、無事に式は終わった。
この後の披露宴も俺にとってはかなり心配なんだけど。
陽斗はスピーチがあるからか、顔が少し強張っていた。
式と披露宴の合間。
ちょっとした休憩の間に陽斗は伊沢を相手にスピーチの練習をしていた。
俺と篠山はそんな二人を微笑ましげに見ていた。
「ねぇ、何か浮かない顔してない?」
「は?」
篠山が意味深な笑みを浮かべながらそう聞いてきた。
「んなわけねぇだろ。
何で友達の結婚式で浮かない顔なんかしなきゃいけねぇんだよ」
「友達の結婚式、だからじゃないの?」
そんなこと、あるわけ………。
……篠山はじっと俺の気持ちを探るように俺の顔を見てきた。
「……はぁ」
そんな篠山に負け、俺は思わずため息をついた。