赤い月 肆
(あ‥‥‥)
景時が凍りつく。
「おまえが紅玉に生涯を捧げたとしよう。
紅玉がおまえを受け入れたとしよう。
だがそれは、俺と紅玉にとっては、刹那の刻。
束の間の夢。」
身体だけじゃない。
心まで…
「紅玉と永劫を共にするのは、俺だ。
紅玉は俺の女だ。」
凍って、砕け‥‥‥
「だから、焦りはしない。
何も気にすることなどない。
おまえが…
おまえが、紅玉の寝言を聞けるほど近くにいても。
おまえが、紅玉と揃いのピアスをしていてもな。」
「…」
あ。
なんか解凍された。