君との幸せな心愛
目の前の現実
 次の日、桃は早速以前のように1両目の電車に乗った。そして、案の定、宏樹の父親にあったので、挨拶をした。
「おはようございます。昨日は、お電話ありがとうございました。」
「いえ、こちらこそ、宏樹は見違えるように元気になり、とても先生には感謝しております。」
などと駅に着くまで話をしていたが、かっこいいパパだなってあたらめて思った。幸せな家庭が見える。うらやましいな。

学校に着くと、いつものように、宏樹が来た。

「今日、お父様と電車で会ったよ。」
「うそ~マジで?」
「うん、素敵なお父様だよね?」
「え~ありえんし、桃、目が腐ってる。」
宏樹もいつのまにか、「桃」と呼ぶようになっていた。

「同じ顔してるくせに、なに言ってんの?」
「似てねえし・・・・」
「似てるわ。」と笑いながらやりとりが続いた。
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