野球嫌いなあたしと、先輩。
「アンタに話したところで理解されないだろうけど」


そう前置きして、小田切は言葉を続ける。


「智の好きなものは嫌いなの。アンタだって、例外じゃない」


「……は?」


「自分でもバカだって思うけど、嫌いなの。全部」


それだけ言って、小田切は去って行ってしまった。


威圧感とも言えるような、独特な雰囲気。

そして、あの真っ直ぐな目。


俺は言葉が出てこなくて、背中を見送るハメになった。


どうして今俺、アイツが泣くような気がしたんだろう。
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