野球嫌いなあたしと、先輩。
「えっと……じゃあ、あたし……帰るね?」


これ以上何を言えばいいか分からなくて、静かに立ち上がる。


「夢!」


ゆっくり振り返ると、やっぱり表情の暗い智。


「これからも迷惑かけると思うけど……夢はずっと仲良くしてよね?」


…………。


きっと、いつもの状態の智に言われたら、ドキドキしてると思うのに……

そこまでドキッとはしてなくて。


あたしの中で何か違和感を感じた。


これからも智とは一緒にいたい。

それは変わらない。


けど……何かがひっかかるような気がする。


「当たり前じゃん!……また明日ね」
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