社長の吐息プラチナの甘美な囁き
尚貴はほんのりと頬を染めて、上機嫌に私を見つめていた。



「どう?」



「…お前が選んだモノだ…俺に訊く必要ないだろ?…店員さん…マリッジリングもお願いします」



「サンプルをお持ちしますので、お待ちください…」



店員さんは椅子から立ち上がって、ショーケースの方に戻っていた。



「…お前の指は細いから小さいダイヤが似合うんだな…」



「…本当にいいの?小さくても20万するけど」



「…50万でも100万でも…お前が欲しいと言うなら…俺は買ってやる」



「ありがとう…」







< 130 / 204 >

この作品をシェア

pagetop