社長の吐息プラチナの甘美な囁き
尚貴は私の前でネクタイを外して、スーツを脱ぎ始める。



尚貴のお着替えシーンなんて直視できなかったはずなのに…
私はジッと見つめてしまった。



「お前…Hだな・・・」


「別に…」

私は視線を逸らして宙を見つめる。


「そう言う風に躾けたのは俺かな?」

尚貴はポツリと呟き、意味深に笑う。


私はそのままのカッコ。
二人で、甲板へと上がろうと迷路のような船内を移動する。



「尚貴がいなきゃ…迷子になりそう」


「…24歳で迷子は笑い話だぞ…早祐」


「まだ、迷子になってないもん」


「ははっ…俺がしっかりとついててやるから安心しろ…早祐を迷子にはさせない」


尚貴はさりげなく私の肩を抱いてきた。



私は肩に乗せられた尚貴の手に安心する。


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