セックスフレンド
「そんな……」

一番辛い思いをしていたのは、瑞希くんだったんだね。

そして、あたしも瑞希くんをセフレ扱いして傷つけていたんだ。

なんて最低なんだろう。

胸が苦しくなる。


「でも、突き放して正解だったのかもな」

「どうして?」

「だって、マナにお似合いの彼氏が出来ただろ?」

「……」

「マナの幸せそうな顔して、彼氏と話す姿を見た時、これで良かったって思えた」

「瑞希くん……」

あたしは、何か言いたいのに言葉に出来ない。

その変わりに、涙が零れ落ちていた。







< 256 / 343 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop