セックスフレンド
「お兄ちゃん、どうして、泣いてるの?」

「どこか痛いの?」

結月と葉月に泣いている所を見られてしまった。

どこか傷口が痛むとかじゃないんだ。

オレは嬉しかった。

こんな可愛い双子の妹がいるということが。

血の繋がりなんて、一滴もないけど。

結月と葉月は、オレの大切な妹。


「もう瑞希、何泣いてるのよ?」

母さんは苦笑いをして、ハンカチで涙を拭いてくれた。

母さん……母さん……

口を開こうとすると傷口が痛むから、ゆっくりと言葉を伝えた。


「ア・リ・ガ・ト・ウ…」

って……

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