365日。
家族を失ったあたしに、光をくれた人だから……。
凛人のいない世界なんて考えられない。
それくらいの存在。
「ねぇ、ずっと一緒にいて。あたし、凛人と離れたくないよ…っ」
「………千尋から離れない。一生、そばにいる」
凛人はゆっくりとあたしの手を握る。
それはまるで"大丈夫だ"って言ってくれてるみたい。
でも、凛人の手は、微かに震えていた。
どうしていつも、こういう時に手が震えてるの?
それだけ、考えてくれてるの?