好きなんてありえない!!


「ぅ……」

目をあけると見慣れた
生徒会室のベッドの上だった

「あれ、いつの間にか寝ちゃったんだ…」

辺りを見回しても誰もいない


「先輩………?」

ベッドからおり、ドアを開ける



「あ、由美、おはよ」


椅子に座って書類を見ていた先輩が
顔をあげる

「先輩…私、いつの間に…?」

先輩は笑いながら

「あのあと由美寝ちゃったんだよ
梓は帰っていった
ありがとう、って伝えてくれだって」

「そうなんですか……」

「由美」

「はい?」

「ん、おいで」

先輩が両手を広げる


「んなっ……」

「え?来ないの?」

「い、いきませんっ」

「顔真っ赤だし」

先輩がケラケラと笑う


< 136 / 142 >

この作品をシェア

pagetop