危険な彼と危ない初恋

勿論そんな私の気持ちなんて、沙良が知ってるわけなくて。


どんどん、話を続ける沙良。


聞きたくない。


本当は、聞きたくない。


ここで、聞いてしまったら私がおかしくなるような気がしたんだ。


きっと、沙良のこと素直に慰めてあげられない。


この、黒くドロドロとした感情を沙良にぶつけてしまうのが恐い。


沙良は何も悪くない。



悪くない。



･･･････そう･･････分かってるのに。



だけど、心のどこかで沙良と桐の関係が気になっている自分がいる。



だけど、どうすることも出来ない私。


あぁ、私はなんて弱いんだろう。


結局、あの頃と何も変わってないじゃない･････････