眠れぬ森の美女
どうしましょうねえ、と賢者がベッドのまわりをぐるぐる歩いていると、

いきなり人影が現れました。

「わーっ!」

人影も驚きましたが賢者も驚きました。

「うわー!」

ふたりとも、尻餅をついてしまいました。

姫様は、目をぱちくりさせながら見ています。

「どちらさまですか?」

「び、び、びっくりしたあ!」

肝試しのスポットになるような場所です。

まさかこんな所に人がいると思わなかったのでしょう。

「あ、あれ。うちの学校の生徒じゃないんですか?」

賢者も姫様も、制服とも一般市民の普段着とも違う格好をしています。

「その制服、もしかしてフォレスト学園の生徒?一年生?」

「あ、はい、ライオネルといいます。あなたは?」

「わたしはローラ」

「あ、もしかしてきもだめし実行委員長の!」

ライオネル青年はぽん、と手を打ちました。

「まあ、知ってるの?光栄だわ」

「はい!それで…ものは相談なのですが。」

「どうしたの?」
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