恋……シヨ?ー小沢尚人編ー
「じゃあ心花先輩、僕はお先に失礼します。
このマドレーヌ、ありがとうございます」



「うん、どういたしまして。
また明日ね、武藤くん」



忙しくも楽しい1学期も、もう夏休み直前となった。


でも学校は休みになっても、これから塾は夏期講習が始まるなぁ。



相変わらず武藤くんとは自習室で一緒になるし、今日も部活で余ったスイーツなんかはあげたりしてる。

だけどそれは、どうやらお兄さんの方が催促しているようで…?



早速マドレーヌ(の、成れの果て)をあげると、いそいそと自習室を出て家に帰って行った。




「さて…」



塾の課題も済んだ私は、菅野先生の採点を待つだけだ。


先に終わらせた生徒たちが、次々と自習室を出て行くのをわざとずっと待っていた。



目的は…もちろんアレだけどね。




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