恋……シヨ?ー小沢尚人編ー
少しだけ、元気になれたけど ※






「――心花先輩?」



「…はっ」



つい考え事でボーっとしてしまっていたようで、私の顔を覗き込んできた彼にドキッとした。



「む 武藤くん!」



「課題、進んでませんよ?
どうかしたんですか?」



武藤くんに言われた通り、私の目の前に置かれた課題のプリントは真っ白のままだった。


あちゃー。
早くしないと、菅野先生が採点に来ちゃう。



「僕、待ってますから、早く終わらせちゃいましょう」



「うんっ、ごめんね!」



私はシャーペンを握り直すと、急いでプリントの問題に取り組んだ。









ここは、私の通っている塾。

講義が終わり、個人的に自習をしたり講師に質問事項なんかがある人は、こうして自習室に集まっては私のように課題プリントなんかをしたりするのだ。




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