虹の見える向こう側


「花梨たちと出かけようとしてたの。」


そっけなくそう言って、私はベッドの下のクリアボックスを開けた。


そこにタオルがあるのを私は知っている。


無断でタオルを拝借し、濡れた髪や服を拭いた。


私が高校で孤立したら、どうしてくれるのだろうと頭の片隅で思う。

< 46 / 63 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop