溺愛カンケイ!

「それでは確認しておきます。今後は仕事以外の付き合いはしない。私のプライベートに入り込んでこない。専務の娘さんとはお付き合いしない。これを約束してもらいます。一筆、書いていただけますよね」

鞄の中から誓約書を取り出した。


「分かった…」

「もし、破られる様な事があったら…お分かりですよね」

「あぁ…」


専務は項垂れる様に返事をする。


「娘さん…咲さんにもよく言っておいて下さい。これ以上、付きまとわないように」


「あぁ、分かった。約束する」

誓約書を確認し、それをファイルに挟み鞄の中にしまった。


「それでは今日は失礼します。次に会う時は仕事の件で伺います」


お辞儀をして会議室を出た。


何とか話は付けた。
ここまで言えば専務もこれ以上何も言ってこないだろう。

自分の勝手な振る舞いで会社を不利益にする事は出来ないだろうし。

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