溺愛カンケイ!
「はぁ…はぁ…」
さすがに久々に走ると苦しい。完全に体力が落ちてるな。
信号が赤になったので足を止め呼吸を整えた。
その時…
「オイッ」
声を掛けられグイッと腕を捕まれた。
「キャッ…」
えっ、なに?
振り返ると少し髪の乱れた河野課長が。
嘘でしょ、何で?
「河野…課長?ど、どうして…」
あんな嫌そうにしてたのに何でいるの?
パニクって頭が働かない。
「送る」
河野課長は短く一言だけ言葉を発する。
「えっ?」
あまりにもビックリして河野課長を見る事しか出来なかった。