君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
その後も、たくさんの話をしていると気付けばもう、夜の7時になっていた。



点滴の時間なので、あたしは部屋に戻ることになった。



「じゃ、また明日来るね?」




ずっと繋いでいた手を離す。



「おぅ。明日も話きかせてくれよ!じゃ!!」



「バイバイ!」



あたしは自分の病室に戻り、点滴の準備をした。



すると…



コンコンッとノックの音がした。



看護師さんにしては、ちょっと早い?



「?どうぞ~?」



こんな時間に誰だろう?と思ったけど、正体は声ですぐにわかった。




「こんばんは。こんな時間にごめんね。仕事が長びいて…」



空斗の母親、海生さんだった。





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