君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
番外編「君と出会ってーー。~あなたを想いながら~

前を向いて



~蓮side~

空斗が死んだ。




俺にはまだ、受けいれることが出来ていない。




空斗、まだ14歳なのに。




逝っちまうの早いって…。




「なぁ…俺のもとに…俺と琴音のもとに帰ってこいよ…」




俺は空斗の遺影に向かって小さくつぶやいた。




「ぐすっ…何か言った…?蓮…?」




「…。なんもねーよ。」



俺の横に座って泣きじゃくっている琴音。




もう、葬式が終わって1時間たっているのに。




「琴音大丈夫か?」




ま、俺の方も大丈夫じゃねーけど。




俺、男だし…




琴音が1番悲しんでるだろーから。




「大丈夫。あたし、もう強くなるって誓ったから。大丈夫じゃないのは蓮…でしょ?」




…はぁ。




俺の心配はいらねーんだって。




ってか俺の前でくらい弱さを見せろよ。




「嘘つくな。本当は空斗が死んで悲しくてたまらないくせに。俺にまで強がんな。」




そう俺がいうと琴音は声をあげて泣き出した。
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