君と出会ってーー。~あなたがいた頃は~
さすがに疲れて、帰りの電車では本気で寝てしまった。



「じゃあ、後でね。」



「おう。」



病院に着いたあたし達は点滴の為、それぞれの病室に戻った。



ガラッ



「あ、琴音ちゃん!おかえり。じゃあ、点滴するから横になってね~。」




看護師さんが点滴をしている間も、ニヤニヤは止まらない。



楽しかったなぁ…



そんなあたしを見て、看護師さんが声をかけてくる。



「琴音ちゃん、楽しそうだね~!そんなに外出が嬉しかったの?」



「はい、まぁ色々。」



空斗の恋人になれたんだよ?



彼女になれたんだーー。




「はい、点滴終了!20分は安静にして、そこから先は自由にしていいからね?」



「はーい!わかりましたっ‼」



上機嫌で返事する。



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