ほろ酔い気分で聖夜を過ごす
「ミナナ、プレゼントは何が欲しい?」
一緒に暮らす案は叶わないと知ったか、別の話を持ち出す彼だが、ミナナは疑問符を浮かべる。
彼がミナナにプレゼントを持ってくるのは、もはや常習にせよ、そのいずれもがサプライズ。
このお酒の山のように突拍子もなく持ってくるのだが、わざわざ口に出すとは。
「今日は、何の日ですか」
「クリスマス」
「ああ」
ハンサムなサンタだこと、とミナナはワイングラスを傾ける。
先ほどまで頬擦りをしていた胸板へ。彼の黒いシャツが一気に酒臭くなる。