シークレット ハニー~101号室の恋事情~


初めての時を思い出してみると、あの時も長かった気もするけど、五十嵐さんは割といつも丁寧で時間をかけてくれるから、それも優しさのうちなのかと思っていたのだけど。
何回か関係を持つうちに、私を追い詰めている時やたら楽しそうな彼に気づいて、アレ?と疑問を持った。
もしかしたら趣味なんじゃないかって。

苦笑いをしながら言うと、五十嵐さんはそんな事ないよとは言っていたけれど、そんな事ないハズがない。
野田との時と比べたら数倍は……。

と、そこまで考えてから比べるのをやめる。
野田となんか比べたら失礼だし、比べるまでもない。

例え、どんなにえっちが上手な百戦錬磨の男がいたとしても。
私は五十嵐さんとがいいのだから。


「葉月の事を知れば知るほど惹かれていって、今でも惹かれ続けてる」


極上の微笑みに頭がクラクラして倒れそうになる。
こんな事を面と向かってそんな顔して言うなんてズルい。反則だ。


< 201 / 313 >

この作品をシェア

pagetop