シークレット ハニー~101号室の恋事情~
恥ずかしくなりながらもなんとか微笑んで伝えると、五十嵐さんの瞳が驚きで揺れる。
「だから、別れたなんて噂はこの先もずっと立ちません」
極上の微笑みが返ってきて、脳内がキラキラと輝く。
とりあえずのモノで悪いけど、と言った五十嵐さんが私の左手をとって薬指に指輪を通す。
5ミリくらい幅のあるシルバーのリングは、淡いブルーの宝石が埋まっているデザインだった。
驚いてぽかんとしたまま見ている私に、五十嵐さんが微笑む。
「仕事の邪魔にならないように、シンプルなモノを選んだんだけど、どう?」
「どうって言われても……」
「まだ仮のモノだけど、次のスキャンダルまでには本物を贈らせて欲しい。
その時には、俺の贈った指輪をつけてふたりできちんと社内放送しよう」
私の手を取った五十嵐さんが、その甲にキスをして微笑む。
「社内放送はちょっと……」
苦笑いを浮かべながら断ると、五十嵐さんがふっと笑う。