シークレット ハニー~101号室の恋事情~


疲れている身体に這う五十嵐さんの体温が心地いい。

この人の全部が私の癒しに繋がるんじゃないかって錯覚まで起こしそうになったけど。
癒しなんて言葉じゃ言い表せないほどの感覚が襲ってきて思わず声をもらす。


後ろからの行為はまるでいたずらでもされてるみたいなのに、私に触れる指先や手の平、唇、全部に溢れるほどの想いを感じるのは、私の気のせいなのかな。

また流されてると途中で気づいたけれど、止めようとは思わなかった。
今はただ、五十嵐さんの優しさに甘やかされて夢心地でいたかったから。



なんでこの人は私を満たすんだろう。
声も微笑みも雰囲気も、体温も。

全部が私に心地よくて優しい。








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