シークレット ハニー~101号室の恋事情~


一年前の私が今の私の状況を知ったら、きっと腰を抜かしてから怒鳴ってお説教されると思う。
今の私がとっているのは、お説教されてもおかしくない、そういう行動だ。

もう、五十嵐さんが勝手にした事だなんて言ってられない。
私も同罪だ。
……まぁ、最初から責任を押し付けるつもりもなかったけれど。

あまりの自分のダメさに落胆しながら上半身を起こす。
ベッドが揺れて五十嵐さんが起きないようにそっと。

そのままベッドから下りようとしたけど、その前に手を掴まれた。

振り向くと、私を見て微笑んでいる五十嵐さんの姿があった。


「おはよう。葉月」
「……おはようございます」
「少しスッキリした顔してる。よく眠れた?」
「……はい。おかげさまで」


なんだか気恥しく思いながら目を逸らして答える。
考えてみれば、男の人を部屋に泊めたのなんて初めてだ。


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