シークレット ハニー~101号室の恋事情~


「葉月の安眠のために帰ってもよかったんだけど、朝起きたら葉月は昨日の事を夢にする可能性があったから」


昨日の事っていうのは、つまり、流されるまました行為の事を指しているんだと、五十嵐さんの意味深な微笑みで気づいた。

夢か……。
その予想はあながち間違いではないかもしれない。

一晩眠ってスッキリして目覚めた時、また流されてしでかしてしまった自分を誤魔化そうと、全部夢だって事にしてしまおうと考えても不思議じゃない。

なんだか記憶がふわふわしているしそういう事にしておこう、と。
その方が私にとって楽な事は確かだし。


「だから、無理言って泊まったんだけど。
……まさかなかった事になんてしないよね?」
「五十嵐さんは……どうしたいんですか?」


セフレだとか、そういう関係を望んでるんだろうか。


< 99 / 313 >

この作品をシェア

pagetop