キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
遠くで何か音がする…---
俺は、澪の夢を見ていた。
俺は重いまぶたを、こじ開けるようにして目を開けた。
インターフォンが鳴っている。
俺の目を覚ましたのは、この音のせいだったようだ。
俺はまだ夢うつつのまま、重い体を引きずるようにして玄関にたどり着くと、相手も確認せず扉を開けた。
「柊司!」
澪が俺の胸に飛び込んできた。
「…澪?」
ぼんやりした頭のまま、腕の中の澪を見下ろす。
澪の小さい手が伸びて来て、俺の両頬を包み込んだ。
「やっぱり熱がある!」
澪の冷たい手の心地よさに、俺は目を閉じた。
これは夢の続きだろうか?
俺は身を屈めて、澪の細い肩に額を預けた。
澪の滑らかで冷たい首筋に頬を押し付ける。
「柊司?!
大丈夫?
ベッドに横にならなきゃダメだよ!」
澪が慌てて、俺を支えるように抱きついてきた。