キュンラブ†誘惑~Because I love you~年の差恋愛
「澪、用意できたらからこっちに来て」
キッチンの方から柊司が呼ぶ声がした。
私は目の上からタオルを退けると、目を閉じたまま覚悟を決めた。
柊司に本当のことは言わない。
どんなに追求されても答えない。
そして柊司への気持ちも、心の奥底へと閉じ込めよう…
それが例えどんなにつらくても、それで柊司のそばにいられるのなら。
私はゆっくり目を開けると、静かにソファーから立ち上がった。
大きく深呼吸する。
「今行く」
震えないように気をつけて、なるべく明るい声をだした。
できるかわからないけれど、柊司の『妹』になれるよう頑張ってみよう。
きっとそれが誰も傷つけない一番いい方法なんだ。