インディアン=スノー=ディ
「なんかさ、
2階の窓から宙返りして、
見事な着地がしたくなるような
晴れだねぇ。」


彼女が
窓から身を乗り出して言うのを、

ちえちゃんが笑いながら言い返した。


「どんな晴れよ、それ。
ずいぶん危ない晴れ方じゃない。」

「ちがーう。
そうじゃないよ。
解んないかなぁ。」


残された仔犬は、
誰かが
段ボールの側を通るのを
待つのだろうか。


それとも、
1人で段ボールを這い出て、
歩き出すのだろうか。

< 81 / 120 >

この作品をシェア

pagetop