インディアン=スノー=ディ
「辛い事があっても、
すぐに笑って現れるから、
どうしていいか解んないよ。」


ちえちゃんは、
じっと、
ブランコに乗る彼女を見ていた。


急に
ブランコが止まって、
彼女がヨロヨロして歩いてきた。


「…気持ち悪い。」


「酔うまで乗らないでよ。
子供じゃないんだから。」

ちえちゃんとぼくは、
ベンチに座る彼女を置いて、
笑いながらブランコに乗った。

ブランコの勢いで、
どちらが遠くまで跳べるか
競争した。


陽が、
少し短くなってきていた。
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