双子なシンデレラ

「はい、お姉さま。お茶とお菓子のお代わりです」

「あら、そう。でも遅かったわねぇ。いつも、もっと早くしなさいって言ってるでしょうに」


 大量のお茶とお菓子を持ってきたシンデレラに、ほほ笑みながらも文句を言い、カリナはポットからコップにお茶を入れさせます。


「お姉さま! 服はこれでいいでしょうか!?」


 そのとき急いでコーリンの着替えを持ってきたシンデレラが、息を切らしながらも大声で訊ねました。


「いやよ。もっと可愛いのがいいわ!」

「わたくしのは、シンデレラ?」


 文句を言うコーリンと、優雅につがせたお茶を飲みながら訊ねるカリナ。


「え? カリナお姉さまのもですか!?」


 そのカリナの言葉に、シンデレラは目を丸くして驚きました。


「あたりまえでしょう。まぁ、いいわぁ。シンデレラ、もうこれを下げてちょうだい。すぐに終わらして、わたくしたちの着替えを手伝うのよ」


 なみなみとお茶が入ったポットと、すでに三分の二ほど減ったお菓子を指しながら、カリナはそれらを持ってきたシンデレラに命じました。

< 16 / 18 >

この作品をシェア

pagetop