もうひとつの恋
「ちゃあんとあんたに言われた通り、海外に出張で行けないって言っときましたからぁ」


はいはい、わかりましたよ……ありがとうございます……


どうしても俺をからかいたいんだな?この人は……


もっと普通に言えないもんだろうか?


感謝しつつも、相変わらずの彼女の性格にため息が出た。


「ありがとうございました!

助かりましたよ

さとみさん、何か言ってました?」


とりあえず機嫌を損ねないように礼だけ言うと、気になっていたさとみさんの様子を聞いてみた。


「あーうん、そうだねぇ?
だいぶ困ってたよ?

でも健太も楽しみにしてるんだし、私がいなくても行ってこい!ってはっぱかけといた」


「ありがとうございます!

俺が誘った時も、一応美咲さん抜きで行きましょうって提案したんですけどね?

ダメでした……」


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