Love Again【番外編集】
それどころか俺の胸をドンドンと叩いて“馬鹿”とか“あほ”とか泣きながら言ってくる始末。


逆切れ!?


「ちょっと、さ、紗英、落ち着け…」


宥めようとしても全然効果が無い。


ああ!もうっ!!


振り上げた紗英の手を掴んで、両手を押さえ込みそのままキスをした。


『んん?…んーっ!!』


徐々に大人しくなっていく紗英に一旦唇を離す。


泣きはらした目は大きく見開いてて、俺を見上げてた。


「…仲直りの、定番、だろ?」


初めてキスをした時と同じ台詞を言ってみると、真っ赤な顔して、俺から離れようとする。


「離れるなよ。最初にもっと、俺とくっついてたいって言ったのは誰だっけ?」


首を傾げて問いかけてみると、更に真っ赤な顔になる紗英。



『そ、それは、こういうんじゃなくてっ!その…』



「俺はこういう事だと思ってたけど?紗英にくっつく度に文句言われるのは、慣れてきたけど、こうやって離れていかれると、凹む…」


『~ッ!!…ずるい。そ、そんな事言われたら、私…』


下を向いてもじもじする姿がまた可愛くて、懲りない俺は、また抱きしめる。
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