僕は何度でも、きみに初めての恋をする。




あの日。

きみがわたしを見つけてくれたみたいに、今度はわたしがきみを見つける。


ねえハナ。


だからいつまでもそうして、きみのままで。

これから先もずっと、きみはここに居ていいから。



きみが笑いたいときに笑って、泣きたいときに泣ける場所。


そこがどうか、わたしの隣であるように。



もしもいつかもう一度、きみが暗闇で膝を抱えて泣けずにいるなら。

そのときこそはわたしが、きみの見上げる夜空の星になる。

真っ暗闇を照らす、小さな、でもたくさんの星になる。


きみがそれを忘れても。きみがわたしに気づかなくても。きみが、知らなくても。

いつだって今度はわたしがきみの空に綺麗な星月夜を浮かべてあげよう。


だからひとりで泣かないで。

わたしの側で泣いて。そうして、一緒に笑って。


いつまでも側にいる。


わたしがきみを見つける。



何度だってまた、きみと。



新しい出会いを、繰り返して──






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