恋愛ゲーム〜ニセモノかホンモノか〜
「杏李ちゃん!!」


背中から聞こえた声。


少し弥生に似ていて、でも、呼び方が違った。


「おばさん‥‥」

「杏李ちゃん、聞いたわよ。ここのところずっと元気ないんだってね。‥‥弥生が死んだ事を悲しんでくれるのは嬉しいわ。でも、ずっとそんな気持ちでいて‥‥弥生が喜ぶと思う?きっと弥生は、元気よく卒業する事を望むと思うわ」


弥生の‥‥気持ち。


考えてなかったな‥‥


杏しか見えてなかった。


「おばさん、ごめんなさい。弥生の分まで生きて、幸せになるって約束したのにね」
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